がんと交感神経の関係
7月9日の福島民報1面に「がん進行に交感神経影響」の見出しが出ていました。
エビデンスが確立したから、こうして報道されるのでしょうけど、
よく知られたことではありますので、それほど驚きませんでした。
記事の一部を引用します。
「がん進行に交感神経影響」
福島県立医大と岡山大学の研究チームが、がん組織に自律神経が入り込み増殖や転移を促進しているという研究結果をまとめました。自律神経は、ストレスなどで活発化する交感神経と、リラックス時に盛んに働く副交感神経があります。研究チームは乳がん患者のがん組織を解析した結果、交感神経の多い人は少ない人(副交感神経が多い人)に比べて、術後の再発や死亡率が高い傾向をつかみました。ストレスを軽減し、心を平穏に保つことががん予防・抑制につながると研究チームは話しています。
この研究は自律神経視点から、がん患者やマウスなどを対象にした研究結果が出て、交感神経が過剰だとがんになりやすいことが見えてきたと。この自律神経視点(交感神経緊張か副交感神経緊張か)が、新しく初めての結果だったんですね。
新潟にいた頃、新潟大学医歯学部名誉教授の安保徹さんの本をよく読みました。
なにせ、新潟県立図書館には安保徹先生の本が何十冊もありましたから。
免疫学の先生で白血球のうちリンパ球と好中球の割合から、がんをはじめとした疾病に関与する研究などをされていました。簡単に言うと、交感神経緊張型はリンパ球より好中球の割合が高く、がんになりやすいということでした。これは、免疫学的な視点で出されていた結果です。
じゃあ副交感神経緊張型はどうなるんだ?と。
これは、アレルギー体質やアトピーを引き起こしますが、またの機会にします。